奈良県大芸術祭

今日は奈良県大芸術祭。龍口の獅子舞に提灯持ちとして参加させて頂きました。専用の法被も着させて頂きました。仲間に入れてくれた気がしてすごく嬉しかったです。今まで練習には行っていましたが、完全な形で見るのは初めてで、感動しました。
伝統芸能を外から見るのではなく、中に入って体験するというのはきっと二度とない経験になりました。

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その後、公民館に戻って打ち上げをしました。皆さんこの時を待っていたと言わんばかりに飲んで騒いで、といった感じでした。盛り上がって楽しそうな雰囲気で、僕の出身地にはこういったことはなかったので、新鮮な感じというか感動してしまいますが、皆さんにとっては日常で、特別でも何でもないんだと思います。それが当たり前になっているのが素敵だと思います。
そんな中で、来ているオファーについての検討が行われました。龍口の獅子舞には神様への奉納という大事な意味があるので、外で行うことを検討するときには慎重になるようです。議論の中で、意見の違いから言い合いになる場面がありました。人と人との関わりでやっているのでそういったことがあるのは仕方ないかもしれませんが、皆さんがそれだけ龍口のこと、獅子舞のことを真剣に考えているのだと強く感じました。
そして一旦解散した後、田中さんと僕を含め、5人くらいで残ってカラオケをしました。皆さん定期的にカラオケ会もやっているようで、本当に集まって飲むのが大好きみたいでした。何もなくても集まる理由を作ってみんなで過ごすというのが地域を繋いでいく秘訣なのだと思います。

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今まで何だかんだで僕はアウェイな感じが拭えなかったですが、99点を出したおかげもあってか、一緒に歌って酒を飲んで、今までより受け入れてくれた気がしました。帰る時には「龍口に来たことを忘れるな」、「また来いよ」と声をかけてくださりとても嬉しかったです。
最後に分かれ際の話の中で、皆さんが「龍口は40年後にはない」といっていました。外の人が言うならまだしも、実際に住んでいる人がそう言い切ってしまうのはすごく寂しく感じました。でもこれが実際ここで過ごしている人の感覚で、現実なのだと思いました。無くなってしまうかもしれないものが確かにあるということを認識する必要があると思いました。
今回の一連の獅子舞の練習、発表を通して僕は、このような地域の文化は人を繋ぐ鎖のようなものだと思いました。メンバーの若い人の中には外に出ている人もいて、それでも獅子舞があるからこうして戻って来る。また、同じものを大切にすることで、連帯感や結束力が育つのだと思います。そうして繋がっていって、共に生きていく集団、地域になっていくのだと思います。だからこそ、実際に僕が守っていくことにはならないので無責任になってしまいますが、無くなって欲しくないと思います。
そして、やっぱり皆さんが龍口を大好きだということ。楽しく飲んだり、獅子舞に真剣に取り組んだりしている姿を見て強く感じました。田中さんも40年先に龍口があるとは言い切れない、とおっしゃっていましたが、好きだからこそそれを変えていきたいとも言っていました。
前にも書きましたが、僕は地域活性は「好きなまち」になることだと思っています。好きになったら地域のために何かしようと思えるしあとに残したいとも思うはずです。「好きなまち」ということを繋げていくことが大切なのではないかと思います。僕が今回、どんな役に立てたか分かりませんし、今さらになってしまうのですが、そのお手伝いができたらなと思います。

2016-09-10 | Posted in 7期生 伊吹 日報Comments Closed 

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